アビリティでは、前回の冬期学習会から、
「すべての学習の基盤となる国語力の育成」なる大きなテーマに向かっての取り組みを始めています。
先の冬期学習会では、
大きな三つのテーマについて、読み、書き、クラスで意見を交換し、また書く、
という活動をメインに実施してきました。
そしてこの春、その経験を踏まえた上でお子さま方に取り組んでいただくのは、
「言語技術(コミュニケーションスキル)」の学習と訓練です。
様々な方法で、論理的に「話す」「聴く」「書く」「読む」という四つの技能を高めることを目標としています。
既に欧米を中心とした海外諸国では国語教育の大きな柱となっており、
日本においても小学校からの国語教科書の学習内容に導入されつつあります。
アビリティにおいては、全七回の講座の終了時に、
1)全員に配布した課題図書を一冊読破し、「構成を考えて、筋道をたてて」感想文を書くこと
2)「講習で学んだ言語技術をつかって」県立高校入試の過去問にチャレンジすること
の二つを具体的な目標として授業を進めています。
課題図書は、ちくまプリマ―新書の「中学生からの大学講義シリーズ」第一巻、
『何のために「学ぶ」のか』。
第一回目の授業では、冒頭で授業の概要を説明した後、
・言語技術とは何か
・なぜ言語技術を学ぶ必要があるのか
を知るためのVTRを視聴してもらい、
その後言語技術養成の基本となる「問答ゲーム」を行った後、
「交渉」や「説明」のワークを、
第二回目の授業では、
「問答ゲーム(1回目よりもより詳しく、具体的に理由を述べることを目標に)」
の後、
「情報分析」と「クリティカル・リーディング」のワークを実施しました。
始めはどのお子さまもワークをこなしていくことが難しそうでしたが、
二回の授業を終えた段階で、
すでにどんどんコツをつかみ、表情が明るくなっていったのが印象的でした。
また、「問答ゲーム」で互いに様々なことを質問しあうことで、
これまで以上にクラスの雰囲気が活発になったと感じています。