特色ある国語の学習も二年目になりました。中2今年の夏は、日本のイメージトレーニング研究、指導のパイオニアである西田文郎先生の著書、「No.1理論」を読み、成功してしまう脳をつくるトレーニングについて学びました。
中学生の今この時期に、「なんでもやればできる」という前向きな姿勢でものごとに取り組むことができれば、その後高校生になっても、大学生になっても、そして社会に出てからも役に立つはず。そんなコンセプトのなかで、今回は西田先生の著書を取り扱いました。20年以上前の本ですが、読んでみるととても新鮮でした。
今回の学習では、昨年学習した課題解決の手法を用いて、今の学習の課題について考えてもらうところからスタートです。「分解の木」の手法を使って、自分の現状や課題点について確認をしていきました。5教科の今の学習の状況や課題を自分で考えて分析していきます。この分析をしてもらったのには理由があります。それは、この先本を読んで学ぶ「やる気に満ち溢れている」状態を作るためには、自分の課題発見をきっちりとしておく必要があるからです。
「No.1理論」を読み始めてまず最初のワークはものごとをうまく進める準備として、自分がどのように考えて、そしてどんなイメージを持って行動しているかということについて考えてもらいました。中学生らしい正直な「感情」と「イメージ」が出てきて、先生たちも、中学生のときはこんなことを考えていたな~ということが思い出されました。
次に、自分が持っているイメージのうち、「プラスに変えたいイメージ」とは何なのか?ということについて考えてもらいました。人間の行動は、自分らしいこうあるべきだというイメージによって無意識のうちにコントロールされています。ここまでの分析からそれを改めてつかみ、どう変えればいいか?を考えてもらいました。
中盤は、自分の目標を考えてみることと、そしてその目標達成には何をする必要があるか?について取り組んでもらいました。中学生にはまだ時間的な距離感があり、イメージしにくいものもありますが、3年後どうなっていたいか?そのための1年後、2年後は?というポイントで考えてもらい、中学生たちも自分で何をどのようにすればよいかをよく考えてくれていました。
後半はよのなか科と、学力の種の学習。学力の種は中2だけスペシャル。
学力の種は、アビリティ高校部で長年使ってきた教材を作っている学匠という塾の中学生向けの教材。「学ぶ」ということの本質にど直球で向き合っている教材で、中2生からも好評でした。
寺田寅彦の一節から読み進め、時代背景、国際情勢、といった様々なことまでちりばめられた内容になっています。午後2時、昼ご飯を食べた後ぐらいの時間で最も中学生が学校で試練になるような時間であっても、誰一人集中力を切らさず、授業に耳を傾ける様子は、本当に「学んでいる」からだなと生徒の様子を見ながら実感しました。みんな本当に素晴らしかったです。まだまだ暑い夏が続きますが、教室では涼しい顔して熱いことを引き続き進めて行きたいと思います!