本年も第2回英検筆記試験が実施されました。アビリティ本部教室も準会場となっており、中高生はもちろん、小学生まで多くのお子様がチャレンジしてくれました。英検は実は2024年度試験以降でリニューアルがあり、今注目を集めています。そんな英検をこれからどう活用していければよいか、そして英検活用の具体的な戦略をアビリティからご紹介させていただきます。
「大学受験での活用が最大のメリット」
お子様の年代に関係なく受検できる英検が最も活用すべきなのは「大学受験」です。一般入試では「個別試験に得点を加算」できたり、私立大学では英語試験の代替として英検のスコア提出をする大学もあります。そして学校推薦入試や、多様化する総合選抜型入試では「出願条件」にもなっており、大学を受験するために英検が必要な場合もあります。英検2級の高スコア取得、もしくは英検準1級の合格を高校生のあいだに取得しておくことでチャンスが広がります。いくつか例をご紹介させていただきます。
大学受験の英検活用例
他にも多くの大学、入試方式で英検が活用できます。ご興味がありましたら英検HPよりご覧いただけます。次は英検を活用するために適切なタイミングについてお話しさせていただければと思います。
「高2で英検2級の高スコアを出せる準備を」
英検などの英語資格の有効期間は「2年間」。がんばってそれ以前に取得していたとしても有効期間でなければ出願に利用できません。そう考えると英検のチャレンジによいのが「高校2年生」の時期です。英検が活用できることがわかっても、大学受験に役に立つ検定級合格には準備が必要です。英検2級はともかく、英検準1級になると問題の内容が変わってくるので、大学受験の勉強以上に英語を学習する必要が出てきます。不要な学習で、忙しい高3の受験期の時間を使ってしまうことはもったいない。そうならないためには大切なのは高1・2での準備です。そしてお父さん、お母さんが受験した英検と異なるのが四技能スコア「CSE」の存在です。合格だけでなく、スコアが出るため高いスコアを取れることが求められます。(CSEスコア表 英検HP参照)
「中学生のあいだに準2級」
中学生のあいだには準2級まで取得、そして2級へ向けての学習を進めましょう。中学部のビデオ授業とテキストで学習し、英単語をやれば準2級までは普段の学習で問題なく取得できます。ご覧いただければわかりますが、中学の学習指導要領にとらわれずビデオ授業は作成しています。わかるものは初習段階から触れてもらうようにしています。私の個人的見解ですが、東北の高校生を見ていると、中学生の時間的余裕がある時間をどう使ったかで大学受験の結果が変わっているように感じます。首都圏中高一貫校と比べると「英語と理数教科」の習得時期と時間に大きな差があります。アビリティでもこの差に着目し、中高では英数の先行学習を進めています。
「小学生は価値のある3級取得で十分」
小学生の間には「英語に親しむ」ことを中心に、英検3級まで取得できる学習で十分です。単語を書く練習だけはちゃんとしておくと後々につながります。文章は書けなくても単語は書いておきましょう。初等部英語の説明会でもお伝えしていることですが、「バイリンガル教育」をしたいのでなければ、英語学習は焦ってやる必要はありません。高校生で準1級に合格して早稲田大学国際教養学部に進学した生徒がいますが、その生徒は「英語は中学生スタート」でした。土台となる学習習慣があればちゃんとそこまでは到達できます。メディアでは幼稚園で準2級合格、小学生で2級合格など取り沙汰されますが、本当に英文の内容がわかって正解しているかには疑問を感じます。というのは、準2級は本来高校初頭レベル、2級は高校卒業レベルであり、環境問題や社会問題、労働についてなどの内容が出題され日本語でもどう表現するか悩ましいものもあるからです。ですので、まずは耳で聞き、声に出して読んでみる。そしてアルファベットが書ける、英単語が書けるということに取り組んでいただけるので十分です。
「英検リニューアルについて」
冒頭お話しさせていただいた英検リニューアルは次の点です。
①新たな級の新設
2025年度の英検から2級と準2級の間に新設級ができることが発表されました。5級~準2級級が1年ごとに合格をしていけるレベル設定なのに対して、2級と準2級には2年近く学習期間が必要な点を解消するためとされています。
②Writingの英作文設問数が2問に増加
英作文の設問が増え、今まで以上に表現力が問われます。英検は学習指導要領や、英語四技能化に伴ってアップデートがこれまでもされてきましたがライティングの設問数を増やすことで、思考力や判断力といった力も問う設問になります。
資格検定としての役割だけでなく、大学受験や大学の単位互換としても利用できる英検は、お子様がたにとって必ず通る通過点となります。英検を最大限に活用して、お子様の将来をご家庭とともに私共も真剣に考えていきます。
アビリティは、英語資格取得にも力をいれております。ぜひお気軽に各教室へご相談ください。