ワーキングメモリと実感算数
こんにちは。スタッフの永浦です
突然ですが、ワーキングメモリって何かご存知ですか?
ワーキングメモリとは、さまざまな課題の遂行中に一時的に必要となる記憶、もしくは、その記憶などの情報等を処理する能力だそうです。(*)
また、ワーキングメモリは学習のみならず、日常生活や仕事を行う上でも重要な能力といえます。
実感算数は算数をツールとして思考力を鍛えるものですが、ワーキングメモリも鍛えられていそうです。
実感算数での足し算では、いろいろな考え方がありますが、
例えば、387+546=なら、387はあと13で400だから546から13をもらって400にする。
546は13あげたので533になる。
最後にまとめて400+533で933。のように考えていきます。
このような何ステップもある過程を全て頭の中だけで操作することにより、ワーキングメモリが鍛えられるのではないでしょうか。
また、数論理は理解しているが、いくつかのステップを踏むうちに、どこを考えているのか分からなくなってしまうようなお子さんに対しては、暗算をひたすらトレーニングするのではなく、思考力教材を用いた別のアプローチをしていきます。
例えば、3次元空間把握能力を育てる『積み木の方向知覚』ができるようになると、暗算もスムーズに行えるようになるというケースも多く見られます。
このような事例は、『積み木の方向知覚』によりワーキングメモリが鍛えられたということではないでしょうか。
(*)ワーキングメモリと教育 湯澤正道・湯澤美紀 編著 北大路書房